今回は、備前焼に関する裏話です。陶屋龍誠さんとのメールのやりとり、第2段で、実際に備前で5年間修行されていた人の実体験もありますから、”備前焼の美”でお話したことと比較されると一段とおもしろいと思います。
”備前焼の美”では、自然に掛かった”火襷”、”胡麻”、”牡丹餅”等をモチーフに備前焼はこれからもゆっくり発展して行くだろうと述べました。これらの現象は、実際には、予期しなかった現象で、偶然の産物だったのですが・・・・・
陶屋龍誠さんからのメールより、
”備前焼初心者の方は紫蘇色でゴマのかかったのがよく好まれますが、あれ窯詰めの段階でふりかけているの知らない方かなり多いですね^^登り窯じゃ"ウド"以外自然にゴマなんかまずかかりませんし。 サンギリなんかは焼あがり前に炭で柄をつけるのである意味ほとんど人工的な焼物かもしれません。電気窯やガス窯で焼いて、登り窯で焼いた風に売られているのをみると"悲しい限り"ですね。。。
まぁ全部が全部ではないでしょうがねぇ^^;実際自分がいた所がそうでしたから…登り窯は1年に2回急な大量注文などはどうしようもないんでガス窯でごまかしてのりきっていましたよ。 ビックリでしょ?でも実際、登り窯は、経費大変で薪代(1束550円〜600円×約1000束)もいるし、わからないではない話ですがね。”
とあります。そこで、私が持っている本より龍誠さんが言われていることを説明したいと思います。

ここに、掛けゴマのやり方が示してあります。本来は、牡丹餅の部分は、湯飲みや徳利が置いてあった為に丸く地が残ったものであり、ゴマは自然に灰が掛かってできたものでした。しかし、ここでは、道具土で牡丹餅を、松灰をあらかじめ掛けておいてゴマを作るというものです。即ち、決して自然の偶然によってできたものではなく、人工的に作ったものであるということです。
この技法が、備前でも行われ、ガス窯で焼かれているということなのでしょう。ついでに”火襷”の作り方も下記の通りです。本物の登り窯で焼いた物とは力強さが、歴然とするのでしょうが、汎用品として普段使いの食器とするには、コストの面で厳しいのでしょう。

陶屋龍誠さんは、”ですから商人的陶芸家、大量生産で陶芸はやりたくない自分がいまして、どうせ作るなら人より1手間2手間、時間はおしまずやっていこうと誓っているとこです。”とがんばっておられます。皆さんも応援していただきたいと思います。

陶屋龍誠さんのホームページです。